馬とともに過ごす、浦河ワーケーションの魅力
浦河町の広がる草原と、遠くに聳える日高山脈。朝露が光る馬場を横目に、ノートパソコンを開くと、そこには静かな仕事のリズムと、馬の鼓動が混ざり合う。―これは、浦河町が提案する「馬とともに過ごす」ワーケーションの一コマだ。
馬と仕事が交差する朝
午前8時、浦河町の「うらかわ優駿ビレッジAERU」のロビーで、スタッフが温かなコーヒーを差し出す。ここで働く牧場長の田中さんは、「馬は朝の光に敏感だ。僕らもそれに合わせて仕事のスイッチを入れると、頭がすっきりする」と語る。実際、AERUの4階にあるワークスペースは元展望室を改装したもので、大きな窓からは馬が放牧される広大な牧場と、連なる山々が一望できる。デスクに座ると、馬の歩く音が遠くから聞こえ、タイピングのリズムに自然と合わせていく。
ホースセラピーでリセット
昼過ぎになると、参加者はホースセラピーの時間へ。専門のインストラクターが導くのは、馬との呼吸を合わせる簡単なストレッチと、馬の背に軽く乗って歩く「曳き馬」体験だ。ある参加者であるIT系ベンチャーの佐藤さんは、「馬の体温が伝わってくると、緊張していた肩がほぐれる。頭の中でぐるぐる考えていたコードのバグが、馬の歩調に合わせてスッと解けた気がする」と笑う。この時間は単なるリラクゼーションではなく、無意識のうちに問題解決のヒントを得る「インシightタイム」となっている。
地元食材と夏いちごの夕食
仕事の合間に訪れるのは、浦河町が誇る夏いちごを使ったデザート。AERUのレストランでは、地元産の牛乳で作ったジェラートに、 recién récoltada( recién harvest)のいちごをトッピング。甘酸っぱい味が午後の疲れを吹き飛ばす。さらに、夕食は浦河町のブランド和牛「浦河牛」を使ったステーキと、道産の野菜をたっぷり使った味噌汁。食事をしながら、牧場のスタッフから馬の血統や地域の馬文化について話を聞くと、仕事の枠を超えた学びの時間になる。
子連れでも安心のサポート
浦河町は「親子で参加できるワーケーション」にも力を入れている。認定こども園「浦河フレンドようちえん」と連携し、0歳から12歳までの子どもを短期間預かるサービスを提供。これにより、保護者は安心してテレワークに集中できる。実際に利用した設計会社の木村さんは、「子どもが園で馬の絵本を読んでいる間、私はプロジェクトの提案書を完成させた。夕方には家族みんなで乗馬体験ができて、仕事と育児が両立した一日だった」と話す。
馬とともに働くということ
このワーケーションの核は、馬という「共働きのパートナー」を意識することだ。馬は環境の変化に敏感で、人間のストレスや集中度を無意識に反映する。そのため、参加者は自分の呼吸や姿勢を馬の様子から読み取り、自然とマインドフルネスが身につく。AERUの厩舎には、日本ダービー馬ウイニングチケット号の後継馬もおり、その横で作業することで、「偉大な先駆者の血統を感じながら仕事をする」という特別な誇りが生まれる。
今すぐ体験してみよう
夏から秋にかけて、浦河町では馬とともに過ごすワーケーションプログラムが定期的に開催される。宿泊はAERUのツインルーム(20㎡以上、天井3m)を利用し、仕事スペースは予約制で無料開放。乗馬トレッキングやホースセラピー、地元食材を使った食事まで、すべてが一か所に揃っている。興味がある方は、まず浦河町型ワーケーションのポータルサイトをチェックし、翌月のスケジュールを確認してみてほしい。
今週末は、馬の息遣いを感じながら、新しい仕事のリズムを見つけに浦河町へ足を運んでみてはどうだろうか。草原に広がる自由と、馬の温かな鼓動が、きっとあなたの創造力を刺激するだろう。