column

三平桜物語〜300年の時を刻む山江の隠れ桜

三平桜物語〜300年の時を刻む山江の隠れ桜

春の訪れとともに、熊本県の山あいにひっそりと咲き誇る一本桜がある。山江村山田下萩地区の「三平桜」だ。

高さ20メートルを超えるその巨木は、鮮やかなピンク色の花を咲かせ、訪れる人々を魅了する。しかし、この見事な桜の存在を地元でも知らない人が多く、7年前から新たな名所づくりが進んでいるという。

三平桜の名前の由来は、約30年前までこの地で農林業を営んでいた故萩原三平さんにちなむ。三平さんの住居と畑の間に自生するこの桜は、樹齢300〜400年と言われ、地元の人々にとってはなじみ深い存在だった。

しかし、過疎の進行で地区の住民はわずか。この美しい桜を多くの人に知ってもらおうと、村の名所づくりに取り組む「100人委員会観光交流部会」が中心となり、PR活動を開始した。

「最初は地元の人たちも、こんなに立派な桜があることを知らなかったんですよ」と話すのは、部会のメンバーである田中さん。「三平さんのお孫さんから話を聞いて、初めてその存在を知りました」

三平桜の案内板

三平桜は奥地にあるため、手作りの案内板が設置されている。この目印に従って進めば、たどり着くことができる。しかし、その道のりは決して容易ではない。

「車で行くこともできますが、道が狭くて曲がりくねっているので、慣れない人は大変かもしれません」と田中さん。「それでも、その苦労を忘れさせるほどの美しさが待っています」

毎年3月中旬頃に見頃を迎える三平桜。例年、地元の人々や桜を愛する人々が訪れ、春の訪れを祝う。

「今年は例年に比べて気温が低かったため、まだ蕾の状態でしたが、晴天に恵まれ、桜の木の下でお弁当を食べることができました」と、昨年の花見ハイキングに参加した参加者は語る。

花見ハイキング

村では、三平桜をより多くの人に知ってもらおうと、毎年3月に「三平桜お花見ハイキング」を開催している。今年は令和7年3月20日(木曜日・祝日)に開催予定だ。

「役場からハイキングスタート地点までボンネットバスで移動し、約1キロメートルの道のりを和気あいあいと楽しく会話しながら歩きます」と、村の担当者は話す。

三平桜は、ただ美しいだけでなく、地域の歴史や文化を感じさせる存在でもある。この地で生きた人々の思いや、自然の恵みを感じながら、ゆっくりと春の訪れを楽しんでほしい。

「これからも、この三平桜を大切に守り、多くの人に愛される名所にしていきたい」と、田中さんは力強く語った。

春の訪れとともに、山江村の三平桜は、訪れる人々を魅了し続けるだろう。その美しさは、きっとあなたの心に深く刻まれるはずだ。

※三平桜へのアクセスは、熊本県山江村山田下萩地区。詳しくは、山江村公式ホームページをご覧ください。

この地域のビジネスデータを見る

📍 山江村の開業ガイドへ